【Sさまご一家】ご主人、奥さま
【設計・デザイン】 白石 充 【営業担当】 白石 充
【所在地】 埼玉県幸手市東
【完成引き渡し年月日】平成26年12月
【インタビュアー】白石
ご主人=主、奥さま=奥 インタビュアー 白石=白
■家づくりを始めるきっかけを教えてください
主:きっかけってのは何だったんでしょうね?きっかけねぇ・・・
奥:帰ってくるたびに、寒い寒いって・・・
「俺、帰ってきたら家建てるんだ」ってずっと言ってて。
白:何年単身赴任されてたんでしたっけ?
主:10年してて、前の家を建てたのがその10年前なんですよ。
10年位しかその家に住んでなくて、残りの10年はいなかったんでね。
だから、あんなに暗くて寒いなんてあんまり実感なかったんです。帰ってくるたびにやっぱり寒いなぁと。
歳とってこれから家にいる時間も長くなるし、居心地もあまり良くないので、そろそろ陽当たりのいい
明るいところに行きたいなぁといったところですかね。なので、きっかけというのは前の家が寒かったと
いう事ですかね。
白:奥さまもそう思ってましたか?
奥:寒いのは引っ越した時からですね。うちはなんでこんなに寒いんだろうとはずっと思ってたけど、
本当に建てるとは思わなかったです。
白:前はマンションに住んでたんですか?
主:結婚してすぐに、マンション風の社宅を会社が建ててそこに入ったんですよ。
4階建ての4階で、陽当たりも良くて、3LDKのすごい広いところで・・・
白:出なきゃいけなくなっちゃったんですか?
奥:転勤になっちゃって(笑)で、転勤先がすごかったんだよね?
主:転勤先ももちろん社宅なんだけどね・・・
白:すごいっていい方のですか?
主:いやいや、建て付けがひどくて隙間風がひどい家でね。
奥:ガラス戸が古いタイプの鍵のやつで・・・
白:それで前の家を建てようと思ったんですか?
主:そうそう。転勤先が野田市だったんですよ。で、前が大宮市だったでしょ?
それで大宮にも野田にも行けるのはどの辺かなって。
その頃はバブルがはじけたくらいで土地が高くてね。
手が出たのがこの辺で、ちょうど中間地点位だしいいかなと思って建てたんですよ。
白:そうなんですね。でも家が寒いってことに気付かない人って多いですよね。
こんなもんだって思って我慢してる人って、結構多いんですよね。
わかんないって言うかしょうがないって思うんでしょうね。
奥:たしかに、しょうがないって思っていました。
白:じゃあ、戻ってきたら建てようって思ってたんですか?
主:そうそう、ずっと思ってたんです。時々帰ってくるたびに寒いじゃないですか。
寒いし暗いし、冬なんか特に。これじゃあねって思って。定年してからの人生って長いでしょ。
白:そうですねぇ。あと50年くらい?(笑)
主:いやいや(笑)なので、タイミングを計っていたところじゃないですかね?
白:確かに、男の人って元気でいられる、いわゆる健康寿命(元気でいられる年齢)って
76、77歳って言われているので、そうすると65歳まで働いた人は10年も遊べないですよね。
主:そうですよね。
白:建替えについて、奥さまは知らなかったんですか?
奥:家を建てたいとは言っていたけど、本当に建替えるとは思っていなかったです。
白:じゃあ、戻ってきてからは本格的に土地探しから始めたんですか?
奥:すぐだったよね?
主:すぐですよ、すぐすぐ。
白:2、3年位土地を探されたんですか?
主:いやいや、1年ですね。
奥:1年でここに入っちゃったでしょ?
白:1年位土地を探されてたのではなく?
主:1年でここ入っちゃったね。ここに来たのが一昨年の12月の9日だっけ?
奥:で、その前の年の年末に退職して帰ってきたんだよね。
主:そうだね。1年で場所見つけて白石さんの所に無理強いして年内にやってくれってお願いして。
白:そんなに短期間だったんですね。
■どんな家づくりが理想だったんですか?
主:当初?うーん・・・
奥:明るい家だよね?
白:でもずっとご主人の中ではイメージがあったんじゃないですか?
主:はっきり言ってこの家ですよ。この家!
白:えっ、ホント(笑)
主:こういう感じですよ。
白:最初に打ち合わせした時から、ご希望をしっかり持たれてましたよね。
例えば、子どもたちの部屋はいらないとか。
ご主人が明るい家がいいって言っていたので、陽当たりと暖かさには気を付けました。
住んでみて暑すぎたり日が入りすぎたりって感じますか?
主:どう?
奥:あの・・・たまにね(笑)でも、冬はいいですね!
白:西日で夏暑すぎるとかってないですか?
主:暑すぎるってことはないよね。
奥:暑い日は、窓も閉めてカーテンも閉めていたらそんなに暑くなかったんだよね?
白:確かにそういう工夫はいいですよね。まさにパッシブですね。
白:奥さまは、理想とかこんな風にしたいってのはあったんですか?
奥:以前の家は台所がすっごく暗かったんですよ。昼間でも電気を付けていないと暗くて。
主:一応東側に窓はあったけど、暗くて。
奥:1日中陽が当たらなかったよね。なので台所だけは明るい方がいいなって。
白:大丈夫でしたか?
奥:大丈夫です!もっと西日が差して、暑いと思ったんですけど、そうでもなかったですね。
■家を建てる前に何か悩んでいたことはありますか?
主:家をつくるって、難しいですよね。
白:ご主人の中では、家を建てる時に、こうしたいとか、こういう間取りがいいとかいうのはあったんですか?
主:雑誌とかはあんまり見てないですけど、ハウスメーカーの展示場なんかには行きましたよ。
建設中の現場なんかにも何軒か行きました。
白:お二人で?
奥:ええ、行きました。
白:どうでした?
主:いいよね、展示場の家はね。立派だし、家具とかも良い物が置いてあるじゃないですか。
床暖房なんかもあるし・・・ 参考にならないよね(笑)
白:すでに建っている現場の方はどうでしたか?
主:参考になりますよ。すでに住んでるっていうのも見させてもらって。それは良かったです。
白:他にどんなところを悩んでましたか?
主:やっぱり一番は台所でしょ?とにかくまずは台所を使いやすくってのはね。
女性って一日長いじゃないですか台所にいる時間って。
白:一番いい場所につくれたんじゃないですか?
奥:ハハハ(笑)
■白石工務店に訪問していただいた理由
主:さっき言ったように、モデルルームや展示場にはいろんな工務店やらメーカーがあるじゃないですか。
確かに良いんだけども、実際に建てるとなると、無理が利きにくいんじゃないか、相談しづらいんじゃ
ないかっていうのがあって、実際には話せる人がいいと思いました。
白石さんは全然知らない間柄じゃないし、いい人だしと言うことで相談しに行ったって感じですかね。
いろいろな評判も聞いていたし。
白:そうですか。ありがとうございます。具体的にはどんな評判を聞いていましたか?
主:地元の工務店として、丁寧な仕事をするっていう事、また一方で少しお高めですっていうのも聞いていました。 ただ、それなりの仕事をするんだから当然費用も発生するんですよね。安くしようとすれば安く上がるんだろうし、そこはやってる人の良心と言うか気持ちなので、その方が信用できるって人もいるでしょうね。
家ってお金かかるでしょ?一生に何度もないことだし。その時、どこに頼むかはある意味賭けですよね。
建売とかで外から見ていいねって住んでみたら、そっちこっちに不具合があるなんてことを聞くじゃないですか?
だったらやっぱり知ってる人にやってもらった方が、あとあと何かあった時も気軽に相談できるし、
何よりも信用できるってことじゃないですか?
信用を買わないとダメだなって思っていたんですよ。なので色々ご無理も申し上げました(笑)
白:自分が考えるには、文句が言いやすい所がいいんじゃないかなって思うんですよね。
ただの文句じゃなくて信頼があっての色々言いやすいってのがいいですよね。
信じられない関係で文句言っちゃうとケンカにしかならないですよね。
嫌な人が相手だと言わなくなっちゃうじゃないですか?
主:そうだよねぇ、面倒くさいしね。
■当社で決めた理由
白:自分の所にお話を貰った時にはほかにも相談してたんですか?
主:してないです。モデルルームを見に行って営業の方とは随分話しましたけど。
白:営業の人ってどうですか?
主:熱心な人もいるよね?
奥:うん、いたねぇ(笑)
白:熱心ってのは結構来るって事ですか?
主:電話もくるし、頼んでもいないのに「こんな家どうですか?」って図面まで引いてくる人もいましたね。
土地も一緒に探してたんで、土地を見に行くと、この土地でこんな家が建ちますよって簡単に図面を出してくれる人もいて……。おおむね皆さん熱心ですよね。心は知らないけど、表向きは。
白:自分の友達が家を建てるって決めた時に、ちょっとショールーム行ってきてって言ったんですよ。
なんで行かされるのって言われたんですけど(笑) どこがいいか見てきて欲しいって言ってね。
疲れちゃって3社か4社でやめちゃったんですけど、行ってどう良かった?って聞いたら、わかんないって言うんですよ。
どの会社も違う話ではあるけど、同じような地震に強いですって話や、天井高が高くて気持ちがいいですとか、そうするとなにが良いのかってのがわからなくなっちゃうんですよね。
で、どこが良かったかって聞くと、A社の営業マンの印象が良かったって言うんです。
最終的な決め手は建物の性能ではなくて、印象が良かったとか、気が合いそうだとかそういうところなんでしょうね。選択肢がそこしかないんでしょうね。
主:でもそれって私はだめだと思ってるんですよね。営業なんてずっといるわけじゃない。
そうすると担当だって変わるじゃないですか。車だってそうじゃないですか。
がらっと変わった人になるとも限らない。それだとダメなんですよ。だから知ってる人に建てて欲しいんですよ。
白:でも皆さん解らないんですよね。
主:もちろん。
白:それはうちの勉強不足で、努力したいところです。
知り合いの息子さんとかがハウスメーカーとかで建てちゃったときとかは、息子さんには、自分たちのことをよく知らないし、町場の工務店に建てられるの?みたいな考えもあると思うんですよね。
そういうところは努力が必要ですね。
■住んでからの感想
白:1年半位経ちましたが、住み心地はいかがですか?
奥:とにかく温かいですね。
主:温かいし、音も静かだよね。
奥:地震も何度かあったけど、よくわかんない時がありました(笑)
白:皆さん温かいって言って頂けるんですけど、その感覚って徐々にわかって来るものなんですか?
奥:入ったのが冬場だったので、晴れてる日なんかはすぐ温かいって感じましたね。
白:朝起きたときとかですか?
奥:寝てる時も、以前は頭が寒くて、足も寒くて、靴下はいて頭の周りを温かくして寝ていたけれど、今は靴下もいらないです。
主:快適ですよ。すごく快適。温かいし、音もないしね。あとは埃が入って来ないのも感じますよ。
奥:実はベランダが狭い事が少し大変ですね。洗濯を干すのが最初の内は嫌でした(笑)
主:あれは社長の言うとおりしておけば良かったかなぁ(笑)そこだけは後悔してます。
白:あれは最初から暗いのが嫌だっておっしゃってたのでね。
それがなかったら押し通してたんですけども、もう少しベランダが出ていて暗いなぁって言われたらと思って、ご主人の希望通り30㎝奥行きをを縮めました。
奥:でも今は、どうせ歳を取ったら2階に洗濯物を干せなくなると、下に干すんだろうなって思っているので、今はそんなに不満ではないです(笑)
白:あとは、寝室の間取りが夫婦で分かれていますけど、いかがですか?
主:10年も一緒に住んでなかったし。いるとかえって気になってダメなんですよね。だから良いですよ。中で行き来は出来るし。
奥:遊びに来る人が皆、いいねって言っていくんですよね。
白:住んでみて一番気に入っている所はどこですか?
奥:私は台所ですね。以前の流し台は低くて使いづらかったんですけど、高くしてもらいました。
主:私はここです。リビングですね。玄関側の外も見えて誰が来たかすぐ分かりますからね。
■白石工務店と合いそうなお客さんは?
主:こだわりのある人は合いそうだと思いますよ?
白:そうですか!こだわりってどういう事ですか?
主:こういう風にしたいだとかね。そういう人が白石さんと合うと思いますね。
白:確かに特にこだわってない人は困るかもしれませんね。そういう人は完成している家で大丈夫ですからね。一緒につくってくれる人とか、ゆっくり時間をかけて考えてくれる人は合っているかもしれませんね。
主:短期間でうちは作ったからしんどかったね。決める時間もないのにわからないことが多くて。カタログを見て白石さんがアドバイスしてくれたけど、イメージがわかない中で次から次へと決めてかないといけないのはしんどかったね。時間があればいいんだろうけど。
白:でもだらだらやってても進んでいかないですよ。悩むだけ悩んじゃって。お客様に確認する事があったうえで聞いていますからね。 そういえば、壁紙をいっぱい選ばされて大変だって怒られましたね(笑)
主:怒りましたっけ?(笑)
白:奥さまがそうおっしゃってたって聞きましたけど。でもどれでもいいから選んでくれっていうと偏ってくるんですよね。それを参考に打合せしていくようにしてますね。
主:そう言ってたよね。そこから決めるんじゃなく、好みを探ってますよって。
白:人にもよるんですけど、ある程度イメージの付く方は3個くらいプランを作ってこの中からどうですかってやり方もするんですけど、あんまり掴めない人にはそういったこともしてますね。
■これから住まいづくりを考える方へのアドバイスをお願いします
主:打合せをしている時にわからない事ってたくさんあるんですよ。でもね、これは聞くのをやめとこうって事もあるんですよ。そういうのってもったいないよね。やっぱり、わからないことはきちんと確認したうえでやったほうがいいね。
白:それってどうしたらいいですかね?
主:すごく難しいね。わからない事って物事を進めるうえで必ずあるじゃないですか。
そんな時これは聞いたらまずいんじゃないかとか、こんな事知らないのって恥ずかしいんじゃないかとか。
考えないでとにかく相談した方がいいって事だと思います。
■終わりに
白:貴重なご意見ありがとうございました。
主:立派な家を作ってくれてありがとうございました。